大室 佑介 balcony

大室は建築を専攻した「作家」である。これまでも、画廊内に楕円の空間を作ったり、建築の基本である墓を作ったりしたが、今回も今年逝去
したオーストリアの建築家、ハンス ホラインへのオマージュを込めた、バルコニーを作った。 そのバルコニーから奥の壁を眺めると、視線の先には、棺が縦に設置してある。

一見して、彫刻ではなく、建築だと判る空間で、建築家として単に図面を引くだけの設計者ではなく、実際に建築も造れることを証明する作品となっている。  建築とは、一般的にはデザインと同じく、まず、クライアントが居て、依頼されて初めて造るシステムになっていて、アートは逆に、作家がまず自ら作品を創り、提示することから始まるのだが、大室の場合、クライアントからの依頼から具体的に造ることだけでは、満足出来ず、自らの思想を視覚化する。それも「建築」として。

この画廊では、そのような「作家」の展示も行っている。 メデイアは異なっても、自身の思考を表現するということには、変わりがないと思うからだ。

T/A

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