前田 一澄  -空間の喩え

1992年に初めて、当時日本橋にあった秋山画廊で、「光の箱」というタイトルの個展を開いた前田一澄の5年振りの個展「空間の喩え」展。

今回、前田は念願の作品集を作った。’70年代から作品発表を開始し、途中育児で数年間のブランクはあるものの、40年ほどのキャリアがある。
初期から一貫して絵画の問題に焦点を合わせ、ぶれることがない。平面から空間を意識したインスタレーション、レリーフへと進化しながらも、常に「絵画とは何か」を探究し続けてきて、これまでの軌跡を確認し、今後の方向性を見据えて、新たな折り返し点に立ったのだろう。

近年は新しい表現が出現し、絵画の問題を根本から問うような、一見回りくどい仕事はしなくなてきているが、前田のこのような仕事は大変貴重で、特に若い世代に見てほしいと思う。

今後、さらなる展開を期待したい。

T/A

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